ワイン用と生食用のブドウって何が違うの?

2021年4月11日

いきなりですが粒が小さくて種が大きくて皮が厚いブドウ・・・どう思いますか。(食べにくくて渋そう、と思ったのですが食べにくくておいしいです)

これらは良質なワイン用ぶどうの条件なんです。

生食用では大粒で皮が薄く種も小さい、もしくはないものの方が人気がありますから、真逆の様ですね。

 

なぜこんなにも違うかというと、ワインの渋みを出すのにタンニンが必要で、タンニンは実よりも種や皮に多く含まれているからです。

生食用は食べやすさやみずみずしさが欠かせませんがこれらを重視するとワインには不向きなブドウになるんですね。

しかし、糖分が高い方が良い点では一致していて、実際ワイン用のブドウの方が糖度は高めです。ワイン用のブドウは食べにくさはあるものの小粒の中に酸味・香味成分・甘味がギュっとつまっています。

ちなみに世界で作られるブドウの約80%はワインになります。生産量でいうと生食用ブドウの方がずっと少ないんですね。

 

ここでワイン用の代表的な品種と特徴を簡単ご紹介したいと思います。

こってり代表「カベルネ・ソヴィニヨン種」

フランスボルドー地方原産で深みのある色と重厚な飲みごたえです。

まろやか代表「メルロー種」

フランスボルドー地方で、渋みがきめ細かく、深みのある色でまろやかな飲みごたえです。

さっぱり代表「ピノ・ノワール種」

フランスブルゴーニュ地方原産で、タンニンが少ない分果実味が強くルビー色。酸味と渋みの調和がとれたワインです。

 

最近国産ワインも人気が高いですが、国産ワインでワイン用・生食用どちらにも適したブドウもあります。

「甲州種」

山梨県を中心に栽培される国産品種で1300年の歴史があり、柑橘系の香りと酸味がきめ細かくさっぱりとした味わいが特徴です。

「マスカット・オブ・アレキサンドリア種」

ブドウの女王とも呼ばれ甘く香りも素晴らしいです。岡山県の名物としても知られています。

 

ブドウを食べながらそのブドウで造られたワインを飲んでみたくなってきませんか。そんな旅も素敵ですね。

20210411ワインブドウ